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8月, 2018の投稿を表示しています

日本の沿岸『なぎさ』の第一人者より学ぶ  連載ー3

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   田中 : そうです。そこのところで、まあ、な ぜ安山岩を入れたかという経緯があるんですね。 実はそれは、逗子には、磯の上に徳富蘆花の 不如帰の碑があるんです。これはどうゆう石か というと一 昔前に江戸時代にですね、江戸城 を築城する為の石を持ってきました。真鶴か ら。 宇多 : 真鶴から。 田中 : それが途中で逗子の磯の高波にあって 難破しました。それが、長年磯の上に乗っかっままになってたようてす。それで、当時その石は、 鍋島石と呼ばれていました。それがずっと 長年あったもんですから、それを町制 20 周年 の時に引き上げてこれを碑にしようということで、この碑ができたわけなんですね。 宇多 :  なんだっけ、近くに人工島があったよ な 田中 : ええ、和賀江島のことですね。 宇多 : これも、運んできたやつだよな ?  田中 : 河原石を船で運んできたもので、 1 ヵ月足らずで作った日本最古の防波堤のある港 です。ここもサーフポイント(タマイシ)なんですよ。   宇多 : あそうなんだ。   田中 : そうなんです。 宇多 : 鎌倉時代 ? 田中 : はい、確か ...(1232 年 ) 宇多 : これは結構、長持ちしてるね 田中 : ええ。 宇多 : いいんだねー。 田中 : 一ケ月足らずの非常に短い期間で作っ たっていう人工的な日本最古の港なんです。   宇多 : わかったよ。じゃさっきのは、その目 的からすると、漁場の整備で安山岩を入れた んだな。 田中 : そうです。そうです。それに貝が付くっ ていうことを漁師が見つけて、それで安山岩の 投石が始まったわけです。 宇多 : それはだけどさ、ここに元々の磯にあ るんだな。 ここは砂岩だと思うよ。   田中 : もともとは、砂岩です。石碑調査の時 に他にも同じような石があるんじゃないか、 ということを、まあ、聞いたわけですね。そ したらば漁師がなかなか教えない。なぜかっ ていうと、そこが漁場になってからだという ことがわかったんですね。で、彼らは安山岩に はいっぱい貝が付くっていう発見をしてたわけ ですね。 宇多 : 御幸が浜もそうかい ? 

日本の沿岸『なぎさ』の第一人者より学ぶ  連載ー2

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( 財団法人 )  土木研究   センター  なぎさ総合研究室長 宇多高明工学博士 からのご教授 田中 : 国土を守る。 宇多 : そう、守る。それが副産物的に最初に伺ったように、いろんな利用も可能であると言うセンスでいけば、一番オーソドックスで センスがいいんだよね。   田中 : そうなんです。   宇多 : それでちょっと話を置いて、でそういう状態が一つあって、今度は技術論上の問題があって、今さっきのは、法律的な問題ね、   田中 : はい。   宇多 : 今度 の 問題は、技術論上の問題 で、今その国の全体でどうゆうことを考えているかっ ていうと、 津波、津波、津波って言って堤防を 高くしろ、コンクリート、盛り土を高くしろ っ ていうそういうものにすごくその、、、   田中 : お金をかけている 宇多 : そう、お金がかかって、 そんなことばっか考えんのは、おかしいと思う 。 そりゃ、人生一回に大津波にあって亡くなっ ちゃう人もいるというのは事実だから、そういうものに対してちゃんと、やろうよねっていうのは別に悪くない。 但し、それはオリンピックがあるわけじゃな くて、 海岸っていうのは昔から、古来から、その海藻を採ったり、利用したり、海辺歩いたりする 、まあ、そういうものとして存在してる わけだよね。   田中 : そうですね。 宇多 : その中の一環として、運動しよう、サー フィンやろうってのは、僕は極めてオーソドックスでそうゆうものに対して一切お金をかけるな、まかりならんっていうのも、おかしい 。 そういう背景の下で、人工リーフ作ればいいじゃ ないかっていうと、今度は、行政的な問題が クリアされたっていっても、今度は今ある海岸 にそういうものを入れ込むわけだよな、 田中 : はい、すでに御幸の浜も入ってます。   宇多 : ああ、入ってるよ。 田中 : それに リデザインすればいいのです。逗子の方では安山岩って いうものを真鶴からもってきて、付き磯事業として磯の周りに入れて漁場を広げてきた わけなんですね 。 宇多 : 逗子のどの辺で ?( パソコンで Google Earth を開く ) 田中 : 逗子の、逗子マリーナの

日本の沿岸『なぎさ』の第一人者より学ぶ

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日本の海『なぎさ』の第一人者から学ぶ ( 財団法人 ) 土木研究 センター  なぎさ総合研究室長 宇多高明工学博士 からのご教授 連載ー1 2017 年、サーフィンが 2020 年のオリン ピック大会の正式種目とし選ばれました。私たちが行っている活動ー 『 海底牧場構想を持ったエコサーフポイントの設置に向けて 』 に対して率直なご意見を伺うために、堤防を始めとするなぎさに関 しての数多くの実績を持っておられる   ( 財団法人 )  土木研究 センター なぎさ総合研究室長 宇多高明工学博士の事務所を訪問しました。 宇多高明博士 ( 文中 .; 宇多 ) 田中俊樹代表 ( 文中 ; 田中 )  田中 : NPO アイデアルリーフは、 海底牧場構 想を持ったのリーフデザインを行い、今までサーフィンのできなかった岬や海岸に新たなサーフポイントを作る と言う活動を行ってきています。 宇多 : まずね、日本のそうゆういろんなもの を作ろうって気持ちはわかるんだけれども、 作ろうとするときにお金がかかるじゃないで すか   田中 : はい 宇多 : それはその、、、国民共有財産とし ての海岸に設置されるわけ ? 田中 : そうですね。 宇多 : そうすると法的には 海岸法 という法律 が主になってそれに従わないといけない 田中 : はい。   宇多 : 港湾とか漁港っていうのはそれは利便性ってのを作る法律は別だけど、今の話はその 通常の漁港とか港湾とか横浜港の防波堤を作 るのとかとは全然ジャンルが違うんですね。   田中 : そうですね。   宇多 : 海岸部にやるわけだから。ってことは海岸法でやるっていうときに 海岸法の法律の目的が第一条に書いてあるのは、国土保全 であると、要するに生命、財産をきちっと守ると、まあそれはそうで、この前の津波に対するそれに基づいてガンガン作っているわけさ、それはいいかどうかは別だよ。で、現在それ法治国家だからその法律に基づい てやれる、、、やらなきゃなんないし、やれることはどうゆうのもがやれるかっていうのは、その 技術上の基準 ってのがあって、それの中に記載されているものでないと一般的にはできないんだよ   田中